経営層と現場スタッフとの板挟み | 元医療管理職がやったこと

管理職の悩み

こんにちは。Acoです🌸

私は、医療の現場で、30年間、臨床・管理・組織運営に携わってきました。

医療現場の中間管理職として働く中で、
経営層(院長・事務長)と現場スタッフとの間に
立たされる場面は、少なくありません。

頻繁に起こるのは、経営に関することです。

経営層からは・・

経営層
経営層

収益を、もっと上げるように!

コスト削減を、進めるように!

といった指示・要望があります。

一方、現場スタッフからは・・

スタッフ
スタッフ

年度末のスタッフ不足に加え、
体調不良による休みのカバーなどで、
日々の業務を回すこと自体が、
大変なんですッ!!

こうした状況の中で、 経営層の要望を、
そのまま現場スタッフへ伝えることはできません。

また、経営層に対しても、単なる現場の状況報告では、
到底、納得してもらえません。

管理職の悩み

中間管理職として、どのように考え、行動したらよいのか?

経営層・現場スタッフに対して何を、どのように伝えたらよいのか?

こうした場面に、何度も向き合ってきた経験をもとに、
振り返りながら、記していきます。

どのように考え、行動してきたか

経営層に対して

経営層に伝える際には、
まず、その要望の背景や意図を考えるようにしていました。

収入や利益、稼働率、コストなど、
**「何を重視しているのか」**を見極めます。

不明な点は、必要に応じて確認します。


そのうえで、部署の業績や状況を、
データや事実をもとに整理し、
課題と要因を割り出します。

「できること」と「難しいこと」を分けて、
現場として取り得る対応や代替案も検討し、伝えます。


さらに、今後の見通しやリスクも含めて示し
認識をすり合わせていきます。

現場スタッフに対して

一方で、現場スタッフに対しては、
日頃からの声かけを通じて関係性を築きながら、

現在の状況や意見を丁寧に聴くことを意識しました。

また自分自身、現場の様子を直接確認しました。


感謝と労いの言葉をかけつつ、
データや事実をもとに現状を共有

部署の業績や、これからの取り組みについて、
目線を合わせながら、自分の言葉で伝えます


業務を継続していくための環境や体制を整えつつ、
今後の見通しもあわせて示します。


そして、質の高い医療を持続的に提供するためには、
経営の安定が不可欠であることも、
理解してもらえるよう働きかけました

このように、 経営層と現場スタッフの双方に対して、
それぞれの状況を踏まえながら、
どう判断し、何をするかしないか、

どうやって伝えるかを、模索していました。

どのように判断し、何を伝えたか

STEP1|現状を把握する

まず、自部署の実績を把握します。

以下は、主に見ていた指標です。

  • 部署全体の収入・1日あたりの収入
  • スタッフ数(延べ含む)
  • スタッフ1人あたりの平均患者数
  • 新患数
  • 平均残業時間

前年同月期との比較や、数ヶ月単位での推移を確認します。

また、人件費(特に残業時間)も、重要な指標として捉えていました。

STEP2|課題を特定する

これらのデータから、
「現状」と「課題」を切り分けます。

例えば、

  • 部署収入は減少
  • しかし、1人あたりの患者数は増加

この場合、
“人員減少による影響”と“現場の努力”の両方が見えてきます。

STEP3|対策を考える

そのうえで、
部署内で取り組める対策を整理します。

抽象的なものでなく、具体的行動や目標数値に落とし込みます。

STEP4|経営層へ伝える

例えば、以下のように説明していました。

前年同月と比較し、スタッフは2名減少しています。

一方で、1人あたりの患者数は1日2〜3名増加しています。

その結果、本来100万円の減収となるところを、

50万円の減収に抑えています

現場サイドの工夫と、それによる経営への貢献を、
数値で示すことが重要です。

1か月後、新年度になりますと
スタッフは、新卒3名増員となります。

業務を2ヶ月以内で、一通りマスターできるようにしていきます
特にリスク管理を、優先して進めます。

結果、前年度と比べ部署の収入は、約30万円増収となる見込みです。

くわえて、
今後の見通し、部署内での取り組みや工夫、
それらによる成果、見込み
を伝えます。

STEP5|現場スタッフへ伝える

現場には、以下を意識して伝えていました。

  • 病院全体の経営状況
  • 部署の実績(収入・患者数・稼働率)
  • 課題とその背景
  • 取り組むべき内容と具体策
  • 今後の見通し

あわせて、
「この状況が永続するわけではないこと」

「質の高い医療を維持するための、取り組みであること」


➡ 「そのために、私自身が○○を推進・実行する!」

ことも伝えるようにしていました。

まとめ

それぞれの立場や状況を踏まえながら、
管理職として、何をどのように判断し、実行していくのか?
誰に、何を、どのように伝えるか?

私たちが目指すものとは、何だ?

を考え続けてきました。

ただ、うまくいったことなんて、ほとんどありません!

20代の頃は、勝率で言えば、1割。
40代になって、やっと3割といったところでしょうか💦

それでも、組織や現場に、
とことん向き合って、取り組んできた。

その積み重ねが、 現場を支え、
組織を前に進める力になると感じています。

ただ、このような状況に置かれたとき、
なぜ「しんどさ」や葛藤が生まれるのか。

そこには、個人の問題だけではなく、
役割や立場に起因する構造的な要因もあります。

次回は、こうした「しんどさ」が生まれる背景について、
心理的な側面から整理してみたいと思います。

今回あくまで一例ですが、
現在、医療もしくは介護の現場で、
悩んでいる管理職の方たちに、
少しでも役立ってもらえたら、嬉しいです。

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